2005.11.11 Friday
75、今なら名誉棄損かな?

戦後、平和を象徴する色に因んで「みどり」という女の子の名前が流行った。札幌村烈々布の田舎の僕たち男のワンパク達は、みどりちゃんという女の子をいじめる時にこんな作り歌を歌ったものである。メロディーは、これまた戦後の社会復興の象徴のような映画『鐘の鳴る丘』の主題歌である。
ミドリのおっかちゃん何やってる
腰巻き外してシラミとり
それを見ていたおっとちゃんも
褌外してシラミとり
今ならセクハラだとか個人中傷だとか人権侵害だなどと、訴えられそうな替え歌であることよ。でも、この歌は子供の頃の僕の愛唱歌であったのだ。「腰巻」「シラミ」「褌」と懐かしい名称が入っていて、今でも何かの拍子に口をついて出てくる。
これに似ている歌で、もっとヒドイのがある。「道也」「美智子」「美也子」…といった名前の子を揶揄罵倒する歌だ。
ミッちゃん ミチミチうんこたれた
紙がないので手で拭いた
勿体ないから舐めちゃった
こうした歌は、決して肯定されるものではない。しかし、社会にも個人にも、こうした馬鹿馬鹿しい低次元の歌でさえ受け入れて笑い飛ばす、いわば許容力が、かつてはあったのである。今、こんな歌を浴びせようものなら、即刻抗議され、あるいは名誉毀損で訴訟にされそうな世の中である。社会も個人も、めっぽう許容力のない薄っぺらでピリピリと神経質な時代になってしまったのである。これは民俗文化としては、ゆゆしい問題であろう。